2011年中小企業向け技術予想トップ10:第3話

IT Analysisというサイトで、SMB Groupが行った2011年中小企業向け技術予想トップ10が紹介されています。この予想を検証してみたいと思います。

No 3. 中小企業にとってApp Storeが主要な情報ソースとチャネルになる

2010年市場への道と題した調査にも記したように、最も悩んでいる技術的挑戦の第2位は、いかにしてビジネスに役立つソリューションを見分けるかということだ。中小企業の多くは、サーチエンジン、Eメールサービス、ウェブサイトを利用して、この混乱を見極め、技術的なソリューションの情報を得ようとしている。

App Store、いわゆるマーケットプレイスは、ユーザによる評価やガイドを見ることができるため、中小企業にとって、最もフィットするソリューションを見定めるのに役立つ。マーケットプレイスではシングルサイオンでアクセスでき、統合された機能を利用できる。Google Apps Marketplace、Intuit’s Workplace、 GetApp.com、Constant Contact Marketplace、Zoho Marketplaceは最近スタートした中小企業にフォーカスしたマーケットプレイスの例だ。2011年には、これらは中小企業にとってますます重要な情報ソースであるチャネルとなる。我々の調査によれば、中小企業の半数は、App Storeを利用している、または利用する予定だ。App Storeを運営するベンダーは、競合に打ち勝つためには、優れたアプリケーションが選択できるだけではなく、良質な情報、コミュニティ、ガイダンス、インテグレーション、Eコマースの使い勝手を実現する必要がある。

Google Apps Marketplaceに代表されるApp Storeは非常に便利です。多くのアプリケーションは試用することもできるため、本格的に使い始める前に自身で評価することも可能な場合が多いです。App Storeは十分検討の価値があると思います。

Zohoが見るOffice365

マイクロソフトがOffice365を発表。これまでOfficeソフトウェアがオンラインで利用可能になっていたとはいうもののデスクトップにOfficeをインストールしていないと実質使えないものでした。今回は、デスクトップ版をインストールしなくても使えるようになるようです。
申し込みサイトもまだ英語しかないようですが、調査する目的もあり、とりあえずベータ版の登録を済ませました。申し込み殺到でスペース割り当て中なので、使えるようになるまでにはしばらくかかる、とのこと。どの程度のレベルに仕上がっているのか、興味深いです。

さて、中小企業でOfficeソフトウェアをクラウドで代替と言えば、Zohoがひとつの候補です。そんなZohoが今回のOffice365についてコメントしていますので、ご紹介しましょう。

「Google Appsがリリースされて、Zohoは全く損失を被っておらず、むしろクラウドにより多くの顧客が流れ、ビジネスは7倍に成長した。マイクロソフトのOffice365も同様の効果があるのではないかと見ている。ショッピングモールに有名店が入る似ている。顧客は有名店を訪れるだろうが、同時に競合店もチェックするだろう。」
なかなか強気の発言です。モールが活性化されれば、必ずしも自分のビジネスにマイナスとは限らないという見方をしているのでしょう。
マイクロソフトが大量のキャッシュと既存顧客として多数の大企業を持っているため、Zohoを始めとするスモールプレーヤは市場から弾き出されるのではないか、と言う問いに対する答えが次です。
「2つの理由からそうは思わない。まず第一に、クラウドの最大の利点の1つは、どこからでもいかなるデバイスからでもアクセスできる点である。デバイスにはモバイル端末が含まれ、この面では、マイクロソフトのシェアは小さく、好調なアップルやグーグルと競合しなければならない。WindowsとOfficeでデスクトップを独占しているからといって、クラウドの世界では強みにならない。
マイクロソフトのこれまでのビジネス戦略が2つ目の理由だ。マイクロソフトはたびたび、オール・オア・ナッシング(全部かゼロか)の方針をとる。自社製品同士の組み合わせがベストで、独自の、閉鎖的な技術を使い、一度マイクロソフトを選択した顧客を囲い込んできた歴史がある。
マイクロソフトのオンラインサービスを見れば、ウェブブラウザ経由で、Microsoft Exchange Onlineのeメールにアクセスできるが、快適な利用にはOfficeの一部であるOutlookが必要。SharePoint Onlineではあらゆる種類のファイルを保存できるが、Officeのソフトウェア群なら、SharePointに保存するメニューが組み込まれてる。Lotus Notes等からMicrosoft Exchange Onlineへデータ移行するためのツールは豊富に用意されているが、逆に使用停止てデータを取り出そうと思っても容易ではない。この状況が変わることはないだろう。一方ZohoやGoogleでは、異なるベンダー間でデータをマッチされる、組み合わせる、移行することが容易だ。Zoho CRMはGoogle Appsと統合されている。Zohoの顧客の中にはSharePointサービスを自社で運用しながら、Zohoのプロダクティビティサービスと連動して使用しているところもある。
最後にZohoは中小企業にフォーカスしている。したがって、大規模なソフトウェア契約の一部として内黒ソフトのクラウドサービスを勧める営業やパートナーと出くわすことはない。Zohoにとって中小企業向け市場が一番。(350万人のエンドユーザがおり、新規ユーザが月12万人のペースで増えているとのこと)」

果たしてマイクロソフトは相変わらずなのか、それとも思い切って戦略を転換してくるのか、その一端はOffice365を試用してみれば透かし見えてくるものと思います。使えるようになったところでまた報告します。